メリーロード高輪を視察して ―真の変身を目指す商店街―

 東京支部商店街研究会は、5月19日(土)に、メリーロード高輪(旧高輪町栄会)を視察した。
同商店会は、港区変身戦略プログラム第2号指定を受けた上に、平成18年度東京都地域連携型モデル商店街事業にも認定され、手厚く助成を受けてきた。
  このたび、街路灯完成記念イベントを終了し、一連の活性化事業も一段落ついたことから、指定事業の舞台裏を探ってみた

 1.商店会概要

2.過去1年間の実施事業

・商店会愛称募集・使用
・キャラクター公募・決定
・まち歩きマップ「高輪散歩」作成
・大使館、学校、ホテル等との連携
・PB商品(ごまちゃん饅頭他)開発
・クリスマスコンサート、デコレーション
・エコバッグ制作
・サイン機能付きフラッグ作成
・会員増強マニュアル作成
・街路灯、シンボル灯リニューアル
・街路灯完成記念イベント実施
・地方物産の販売

3.指定の経緯

  ・平成17年3月;港区商店街初のポイントカード事業開始
  ・平成17年4月;港区変身戦略プログラム指定
  ・平成18年5月;東京都地域連携型モデル商店街事業指定

4.事業推進上の特徴

  ・徹底したSWOT分析、商圏分析、活用可能地域資源の分析を実施。
  ・活性化に必要と考えられる多種・多様な事業を網羅。
  ・区役所、総合支所、コンサルタント、町会、学校、ホテル、消防署、大使館等、多様な関係者を巻き込んでいる。
  ・まちづくり協議会設立、理事会の中核メンバー数名が、事業を推進。

5.危機感

  ・ピーク時150の会員数が今や半減。
  ・生鮮3品は精肉1店のみ。
  ・店主高齢化と閉店率加速。

6.今後の課題

  ・一般会員の協議会への参加を、いかに促してゆくか。
  ・補助率低下後を睨んだ会員収入増も念頭に置き、一般会員の数自体を増加させる必要あり。
  ・業種構成の再構築。
  ・お寺や学校の広い間口が引き起こす、商店の非密集感対策

7.最後に

  メリーロード高輪の取り組みは、本質的にコミュニティの再構築を目指すものと思われる。高輪の地に古くから住まう人と新住民と、また高齢者と子育て層とが、商店街とともに共通の価値観を有し、商店街が取り組む「安全で、明るく、楽しい街づくり」を応援する。数年後、この地でそんなにぎわいを確認したいものである。

報告者: 外池 登志郎

 





 

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