亀戸いきいき事業協同組合(亀戸梅屋敷)を視察して

 商店街研究会7月度の例会では、亀戸いきいき事業協同組合が運営する「亀戸梅屋敷」を視察、福地副理事と諸橋館長にその取組みについて施設内の「梅の間」でお話をお聞きしました。

1.亀戸と梅屋敷について

 亀戸には、亀戸天神や香取神社などの観光資源があり、年間を通じて多くの観光客が訪れます。平成24年にはスカイツリーが開業し、墨東地区への観光客増加が期待されています。この亀戸の地に平成25年3月17日、地元住民と観光客向けの交流館「亀戸梅屋敷」がオープンしました。 同施設は亀戸駅北徒歩5分の立地で、敷地420坪は、旧三和銀行店舗の跡地を江東区が買取り、建物は地域商店街活性化法の認定を受け平成24年度「中小商業活力補助金」を利用して亀戸いきいき事業協同組合が建設しました。同事業協同組合が観光案内所、地元名産品・オリジナル商品の物販コーナーのほか、江戸切子などの参加体験のできる場、人と人の交流の場として所有・運営しています。

2.亀戸梅屋敷の施設・取組について

 江戸時代の木場のイメージを彷彿させる木材調の部材、純和風の建物をデザインした亀戸梅屋敷は、交流館の「梅結館」と本館の「福亀館」の2つからなり、イベントや観光拠点となっています。梅結館は人とまちを結ぶ地域のふれあい拠点として、セミナー会場や江戸切子の参加体験イベント等に利用されています。福亀館では亀戸地域の商店主たちが選りすぐった「うまいもの」「いいもの」を紹介し、地元の名物・名産を販売するゾーンや亀戸を中心に江東区内の観光スポットの情報発信する観光情報ゾーンを設置しています。

 

3.公募で選ばれた館長

 諸橋館長は出版社で編集長を経験されていた方で、一般公募により選ばれ今年施設のオープンに向けて就任しました。同館長は亀戸地区のコンテンツは単体としてはやや魅力度に欠けるものの、まとめれば強いものと考え、バラバラのコンテンツをまとめ編集して情報発信をすることを考えています。また、諸橋館長の父親は、亀戸で長く町工場を経営されていて、館長は亀戸生まれの亀戸育ちになります。

4.まとまれば強くなる

写真  亀戸梅屋敷を運営する亀戸いきいき事業協同組合は、平成24年1月に設立されました。組合員数54人、出資額は567万円になります。組合員のすべてが亀戸地区の5つの商店街の商業者で構成されています。新商品やサービスを地域住民に提供することで亀戸地区の商店街の活性化が期待できます。また、亀戸地区の観光資源との相乗効果を発揮することで回遊性が向上し、地域全体の経済的活性化が期待されています。


城西支部 鈴木 隆男