商店街プロレスとドッキリヤミ市などユニークな独自イベントを開催する六角橋商店街の視察報告
商店街プロレスとドッキリヤミ市 -六角橋商店街のユニークな独自イベントの視察-
商店街研究会では、5月16日(土)に横浜市神奈川区の「六角橋商店街」を視察しました。ふれあい通りのスペースロックカクにて、六角橋商店街連合会の石川清貴会長から商店街プロレスやドッキリヤミ市などの商店街活動についてお話を伺いました。
1.六角橋商店街の生い立ち
当商店街は東急東横線白楽駅南西の六角橋大通りの両側、ふれあい通り、ファミリー通りの約160店舗から成り、4つの商店会で連合会を構成しています。戦後の闇市が発達して後に商店街が形成されました。そして昨年、経済産業省の「がんばる商店街30選」に市内で初めて選ばれています。
2.商店街プロレスの発祥の地
11年前に、映画「お父さんのバックドロップ」の撮影が六角橋大通りで行われた際、ふれあい通り商店会の会員の「ここで試合をやれば面白いのに」の発想で開催することになったそうです。その後、横浜市商連の地域交流活性化事業に採択され今年は市内17商店街で開催されます。
3.ドッキリヤミ市への取り組み
ふれあい通り商店会では、20年前に空き店舗率が2割強に達し、シャッター街になる危機を回避するため、東南アジアの夜市場にヒントを得て、道幅1.8mしかない狭いふれあい通りを逆転の発想で、昭和の雰囲気を持ったドッキリヤミ市が生まれました。夜7時からシャッター前の、フリーマ―ケット、大道芸、音楽ライブ演奏、夜店などに3千人が来街します。丁度、今日は201回目のドッキリヤミ市が開催されました。
4.当商店街連合会のこの他の取り組み
この他のイベントには、若い女性も参加するチャリティ野宿、タヒチアンダンスショーがある食べくら横丁、会長が神主を務める商店街結婚式などがあり、その他にも東急東横線各駅停車の旅、キャッシュバックキャンペーンなどほぼ毎月行っています。
5.成功要因
「再開発に取り残された街」、道幅1.8mのふれあい通り、2度に渡る火災発生。これらに怯むことなく成長できた要因は3つ。一つ目は会長を筆頭に理事達の「やったもの勝ち」、「上手くいったら儲け物」などの発言に見られる挑戦意欲、2つ目は、行政、まちづくり専門家と毎月開催する協議会、3つ目は近隣の神奈川大の学生ボランティアによる地域貢献活動の継承です。
6.今後への期待
出店時の作法「六角橋商店街まちづくりルール」は平成26年に横浜市地域まちづくり推進条例に基づき策定されました。「人と人とのふれいあいのまち」、「安心安全なまち」、「次世代へと受け継がれるまち」をコンセプトに昭和レトロなまちづくりを積極的に進めています。会長の「横浜には元町や横浜西口・東口などのA級があるが、B級のトップを目指す」という熱いメッセージを耳に残して商店街を後にしました。
城南支部 浅井 久平