野毛地区の歴史と商店街活性化の取り組みについて
野毛商店街 視察報告
商店街研究会では7月4日(土)、横浜市の野毛商店街を視察し、同協同組合の茂呂弥太郎理事長から野毛地区の歴史と商店街活性化の取り組みについてのお話をお伺いした
1.野毛地区の歴史
戦後、横浜市中心地の大部分はアメリカ軍に接収されたが、野毛地区はそれを免れ、この時期に日本人街の中心として機能したことが、その後の発展の礎となった。1952年には野毛商店街協同組合を設立、ここが中心となり地域活性化に取り組み、横浜でも有数の繁華街として発展してきた。しかし、1985年に隣接地区の「みなとみらい21計画」が具体化したことから危機感を持ち、1986年に商店街や町会などによる「野毛地区街づくりを考える会」(後に「野毛地区街づくり会」に変わる)を結成した。2004年には東急東横線の横浜・桜木町間が廃止されることが決まったことで、この影響を弱めるための振興策が必要になり、東急から一定額の資金供与を受けてこれを「トラスト資金」として管理し、この資金でさまざまな活性化事業を行なっている。
2.野毛大道芸
1986年に全国に先駆けて創設され、以後毎年開催されているが、当初は年2回開催されていたため、今年はすでに40回目となる。日本三大大道芸の一つに数えられ、広域から人が集まる。
3.食文化の発信事業
野毛地区は食の街としても知られているため、「味な街 野毛ワールド」(飲食店マップ)の制作や「野毛通手形」イベントなどを開催している。視察終了後、焼き餃子の発祥の店と言われる「萬里」で懇親会を行った。
中津留 準