長坂泰之氏「これからの時代の持続可能な地域づくり」についてのご講演

 中小機構でご活躍されている中小企業診断士 長坂泰之をお招きし、「これからの時代の持続可能な地域づくり」についてのご講演をお聞きしました。同氏は内閣府の地域活性化伝道師、経済産業省のタウンプロデューサーの要職や委員等にもつかれております。また、著書「中心市街地活性化のツボ」共著「失敗に学ぶ中心市街地活性化」編著「100円商店街・バル・まちゼミ」があります。

1. 震災復興

 東日本大震災では、中小機構は、ハード面では仮設商店街を69か所整備した。ソフトでは支援も多様的で、アドバイザー派遣のほか、「恋するフォーチュンクッキー復興商店街」バージョンも作成した。熊本地震では、熊本市の健軍商店街の復興計画づくりの支援を行う。これらの地震では、政府がグループ補助金を造り支援を行っている。

2.地方創生とは  

 まち・ひと・しごとの創生に向けては、人々が安心して生活を営める社会環境を作り出すことことによって、活力あふれる地方の創生を目指すことが急務である。地方では「しごと」が「ひと」を呼び。「ひと」が「しごと」を呼び込む「好循環」を確立することで、地方への新たな人の流れを生みだすとともに、「まち」に活力を取り戻すことに取り組むこととする。

などの長坂語録をお聞きした。 まちに魅力があるか? 魅力があるところに人は集まる。魅力に人が近づ、好きになる。魅力のないものはいずれ淘汰される。 短期的に結果を出させる政策が多い。将来ビジョンを語れる商店街理事長が少ない。

3.地方の事例の紹介

高松丸亀商店街:使用と所有の分離で町の遺伝子を残す

長野市:もんぜんぷら座とぱてぃお大門の2核1モールで活性化を目指す

鳥取県米子市:大きな核ではなく小さな核を散りばめる。若者のリノベーションによるまちづくり

北九州市小倉区:現代版家守、中小の空きビルを新たな産業創出の場とする地域づくり

岩手県紫波町:商業以外で人を集める「オガールプロジェクト」公民連携、PFIの活用

兵庫県尼崎市:イメージの悪い工業都市のとった戦略「メイドインアマガサキ」

愛知県岡崎市:「まちゼミ」お店のファンづくり

大阪市中崎町:コモンカフェの「尖ったコミュニティづくり」の取り組み

をお聞きした。

城西支部 鈴木 隆男