- 伊香保温泉でのインバウンド取り組み状況 -

 商店街研究会の6月例会は群馬県の名湯伊香保温泉に宿泊し温泉街と温泉旅館のインバウンド対応等について現地ガイドによる視察を行いました。伊香保温泉は365段の長く急な石段で有名ですが、アイヌ語のイカホップ(熱い湯)が語源で、鉄分を含むことから子宝の湯として古くから人気の温泉で、御用邸跡、関所跡の他、石段にある十二支のプレート等があって、当日は年配者夫婦、若い女性・年配者等小グループが目立ちました。

  外国人観光客はアジア系・欧米系の小グループを何組か見かけましたが、夕方遅くに団体バスでやってくるようですが、まだまだ認知度は低いようです。 宿泊した旅館でのインバウンド取り組みは、女将が自らトップセールスで台湾に出向き、集客ルートを開拓することで年間約3,000人の団体客を迎えている。客単価は高く、騒いだりして他の客に迷惑をかけることもなく、食事や入浴もさっとすませ翌朝早くに出発することから効率もよく成功しているとのこと。

  ただ、伊香保温泉全体でみると、夜着いて宿泊するだけで別の観光地に行ってお土産を買っている状況はもったいない話です。近年の来訪者数は全体的に減少傾向にあり、インバウンドでの集客及び消費を増やす方策としては、観光資源の再発掘や魅力PRと成田、羽田から2〜3時間で行けるアクセスの良さ等をアピールすることが鍵となりそうです。

三多摩支部 山中令士