民間主導のまちづくり -民間の創意工夫に基づく持続可能なまちづくりに向けて-

 8月4日(土)、亀戸文化センターにて商店街研究会8月例会が開催されました。今回の座学テーマは「民間主導のまちづくり」です。日本商工会議所地域振興部の鵜殿裕様、吉次翼様から、同会議所のタスクフォース報告書をもとに、ご講義いただきました。

 日本の人口減少に伴うまちのにぎわいが消失し始めている現在の地域再生には、新しい仕組みづくりが必要です。それがまちづくりです。「民間」が今ある資源を有効に使い、まちをベースに稼げるような仕組みをつくり、育てて行く、いわば「まちそだて」の視点です。また「行政」は、地域住民や民間がまちづくりに十分に参加できるよう側面から支援することが大切となります。


 新しい視点では、補助金は投資と認識し、官民とも、利益や地価、税収などの地域価値を最大化するというリターンを意識することが重要です。民間がにぎわいを創出し、行政との連携によって、地域人口や固定資産税収の維持などが、成功する「まち」のイメージです。
具体例として、補助金に頼らない民間主導のまちづくり(日本版BID)を進めているグランフロント大阪、官民がともに新たなリターン(利益・税収)を意識したまちづくりで成功している松丸亀町商店街、あるいは民間が「本気」になって、補助金や制度融資を活用しながら、まちづくり、まちそだてを進めているフラノ・マルシェ等の事例紹介がありました。

  今後、地域再生の支援をしていくうえで、大変参考となる内容でした。さらに今後は「エリアマネジメント」を意識した活動が、重要となることを認識いたしました。

城南支部 澤地 昭夫