「商店街街路無電柱化事業について」

 商店街研究会はここ数か月Zoomでの開催が続いていましたが、10月は久々に商店街の視察を行いました。今回はかっぱ橋本通り公西会商店街振興組合を訪問し、鈴木隆男会長から提言をお伝えするとともに、街路無電柱化事業を中心とした商店街の取り組みについてお話を伺ってきました。

  公西会商店街では街路から東京スカイツリーを臨むことができる立地を活かし、街路無電柱化事業を実施しました。電線の地中化は今年2月末に完成しており、実際に街路を視察した際も電線に遮られることなく景観を楽しむことができました。 多くの中小事業者と同様に、各地の商店街も新型コロナウイルス感染症対策による外出自粛や景気悪化の影響を受けています。その中で公西会商店街では4月から商店街振興組合の会費免除を行い、周辺の商店街と協力して東京都の「STAY HOME週間」の奨励金を得るなど、事業者の負担を軽減する取り組みを行っていました。

 一方「Go To 商店街」事業に対しては準備の負担の大きさなどから参加を見送ったとのことで、商店街がイベント開催を軸に集客を図ることには課題も感じられました。 実際にお話を伺い、商店街においては沿道店舗とどのように協力していくかが重要であるという認識を持ちました。商店街活性化のためには来街者の期待に応えることが重要ですが、事業を実施するためには沿道店舗の協力が不可欠であり、来街者が期待することと沿道店舗が望むことのすり合わせが必要になってきます。商店街支援においては、来街者のニーズに合う提案を行うことに加え、実行可能性も考慮した提言が求められます。

城南支部 石川裕絵