車社会における商店街のあり方

  令和2年12月の商店街研究会は大和総研主任研究員の鈴木文彦氏にご登壇いただきました。鈴木様はアナリストの立場で全国の商店街の動向に深く精通されている一方我々と同じ中小企業診断士でもあります。今回のテーマは「車社会における商店街のあり方」ですが、商店街のみならず街の変遷年の歴史の変遷からご説明を頂きました。

  ・1990年以降、軽乗用車が牽引し、自動車の普及率が上がり地方を中心に2台ある家庭も珍しくなくなり車で買物をするライフスタイルが多くなり中心市街地からバイパスにある大規模ショッピングセンターに移っていきましたがこの変遷を石巻市の路線価の推移で説明頂きました。この視点はとても新鮮であり、かつスーッと理解が出来ました。

  ・車社会での下で生き残る商店街の特徴について(1)徒歩圏に十分な人口がある。(2) 広域集客が可能なほどに商店街の個性が確立しかつ際立っている(3)組織として商店街の統制が取れている、(4)組織としての商店街の「統制」が及ばず賃料が安い「裏道」にあること、をあげています。

 ・「住まう街」化の促進につきましは中心市街地では、商店街は元々容積率が高いので高層建築に変わることが出来る。公共交通機関が便利なので住民を増やして生鮮品や日用品の品揃などを誘致すれば普段使いの商店街として生き残りが出来るとのお話でした。  鈴木様のご講演は、日頃見ている商店街とは違う景色、空から日本を俯瞰してみ見ているような気分になりました。

城南支部 田村 隆彦

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