福岡県商店街の現状と課題

 令和3年5月の商店街研究会は、九州志士の会代表、元福岡県中小企業診断士協会会長の槇本様にご登壇いただきました。

・九州においては、緩やかな人口減少にありながら都市への人口集中が加速。特に福岡県に対しては一極集中の傾向が見られ、1990年と2020年との比較においては、九州全土で唯一、人口100%以上を保っている状況にあります。

・特に福岡県内の各市の特徴的な取組を行う商店街の紹介がありました。

・福岡市では、天神地区及び博多駅周辺が集中的に発展してきました。大規模施設が連なる中で、これらの都市における商業機能は今も強い勢いがあります。

・北九州市においては、小倉地域の商店街と黒崎地域の商店街が中心市街地としての機能が今もなお健在。商店街独自ブランド商品の開発、商店街が経営するアウトレットモール機能を果たす店舗等、若手理事を中心として新たな取組が行われてきています。

・大牟田市の商店街は、開発に伴い成長した商店街。中心部の銀座通り商店街は、平成27年当時、20店程度の区画のうち、空き店舗、空き家が7件程度あったところ、令和2年3月時点では、30店程度の区画に広がり、空き店舗、空き家が1〜2件程度まで減り、新たな創業も13件生まれるという変化を遂げています。

・筑後市の羽犬塚中央商店街では、地域のシルバー人材センターと連携した商店街宅配事業についての説明がありました。午前9時から午後2時までに注文のあった内容を、午後3時までに店舗に集荷し、午後3時〜6時までに配送するというサイクルの事業。

今後人口減少を迎える地域における、地域商店街の果たす役割として貴重なお話を伺いました。

城北支部 鵜頭 誠