商店街研究会令和3年6月例会報告 -神戸元町商店街でのコロナ禍における経営者と消費者の影響度調査-

 令和3年月の商店街研究会例会では、流通科学大学 長坂康之准教授を講師にお迎えして陸前高田市東京屋+東京屋カフェからオンラインでのご講演を行いました。

 神戸元町商店街は、140 年以上の歴史があり、JR・阪神元町駅から西に延びる東西 1.2 キロの細長い商店街で、東側の商店街の入り口には神戸最大級の百貨店大丸神戸店があり、メリケンロードをはさんで東側は神戸最大の繁華街である三宮地区に接している。  元町商店街で「新型コロナウィルスの影響についての緊急アンケート」の実施、経営者・消費者調査:元町商店街連合会で20年と21年の緊急事態宣言時に2回実施した。実施者:神戸元町商店街連合会、流通科学大学商学部 長坂泰之、新雅史(商店街研究会顧問)

 売上の減少:8割以上が4.7%、6?8割未満が13.3%、4?6割未満が30.0%、2?4割未満が25.3%、2020年1月における前年同月との売上変化は、6割以上の減少が18.0%(前回調査30.0%)、4割以上の減少が48.0%(前回調査60.0%)であった。  来街頻度は、全体では「やや減った」(22.2%)と「非常に減った」(37.7%)の合計は59.9%になり、6割の回答者の来街が減少。この傾向を性別でみると、男性(50.2%)よりも女性(64.7%)と減少率は大きく、年代層でみると30代以下の57.5%に比べて60代以上の高年層は66.0%と来街の減少率は大きくなっている。同様に回答者の居住地別にみると、神戸市外の居住者の減少の割合は67.6%、市内居住者(56.0%)に比べて減少率は大きくなっている。めったに訪れることのない神戸の商店街の現状を知ることができた。

城西支部 鈴木 隆男